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なぜか今話題のスティーブ・ジョブズの神対応について思うこと

神対応」の呼び声高いスティーブ・ジョブズへのメールが、どんなトンデモない結末になったのか注目されています。

私の周り(といっても、ツイッターやフェイスブック上の話)では
下記のブログ記事がなんだか話題になっています。
・【神対応】スティーブ・ジョブズ氏にメールしたらトンデモないことになった件

読むのが面倒だという方のために要約すると、こんな感じ。
・2009年にiMacが出てすぐ買ったら液晶が黄ばんでた。
→アップルに交換してもらったが、届いた液晶も黄ばんでた。
→さらに交換してもらったが、届いた液晶も黄ばんでた。
→さらにさらに交換してもらったが、届いた液晶も黄ばんでた。
→やけくそでアップルのCEO・ジョブズに英語で「こういう事情で
 困ってるから何とかならないか?」とメールを送る。
→アップルジャパンからキレイな液晶ディスプレイが届き、
 その後のフォローも親切そのものだった。
→ジョブズ最高! アップルすげー!
...質問ですが、これのどこが「アップル最高!」なのでしょうか?
私がこの立場なら「【ゴミ対応】アップルジャパンに電話したら
トンデモないことになった件」とでも言いたくなります。
少なくとも
> 不良品を返送したら代わりに不良品を送ってくる
> 欠陥品であることを全く認めようとしない
> 代品の発送前に良品かどうかのチェックをしない
あたりは「私は絶対に同社の商品を買いたくないレベル」です。
しかし、なぜか私の周りには「さすがジョブズ」とか「ますます
アップルが好きになりました」とか好意的な反応が目立ちます。
...どうも既視感を感じると思ったら、ツイッターで散々見てきた
ソフトバンクの孫社長の「直訴ツイート」への即応ぶりと同じだ。
こちらも孫社長の即応ぶりが高く評価されていましたが、実際には
「現場がダメダメだから社長に直訴せざるを得ない」わけです。
もっと遡れば、水戸黄門とか遠山の金さんとか暴れん坊将軍とか、
有名なテレビ時代劇ってことごとく
「身近な中間管理職がダメでワルだから、偉いさんが出張って解決」
というパターンです。
要するに、こういう「偉い人が一喝してすべてが好転する」という
パターンを好きで望ましいと思ってる人が多いんでしょう。
でもホントなら、トップがわざわざ個別対応をするまでもなく、
現場でちゃんとお客様対応ができているのが望ましいはずです。
トップが現場に乗り出して特別対応をしてくれるというのは、
現場がきちんと動く体制ができてない証拠ではないでしょうか?
 
 
 
 
 
◆シンプルすぎる要約◆
オレが出ないとダメなんだ、というのは「従業員教育と権限委譲が
なってない証拠」くらいに思わないと。

2011年10月5日接客

Posted by 新谷貴司