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●そのタイトルで内容を想像して買えというのは無理!

黒山もこもこ、抜けたら荒野」という本は、ビジネス書のようなタイトルの詩人の著作です。現代の日本の問題をユーモアを交えながら分析しており、面白い一冊です。

「黒山もこもこ、抜けたら荒野(水無田気流/光文社)」
という本が我が家の本棚にあります。ここで質問です。
この本はいったいどんなジャンルの本でしょうか?
 
 
本のタイトルからして、絵本のような詩集のような、そ
んな感じがしますよね? しかも筆者が「水無田気流」
という何と読んでいいのか(どころか、どこで区切れば
いいのかすら)分からないペンネーム。
これは詩集でしょうね、たぶん。
 
 
ぶぶーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!
実はこの本のサブタイトルはこうです。
「デフレ世代の憂鬱と希望」
そして、アマゾンでのこの本のジャンル分けは
「ビジネス・経済・キャリア」となっています。
つまり、この本は「ビジネス書」の部類に入るのです。
もう少し正確に書けば、1970年生まれ(私と同い年)の
筆者が自分のたどってきた生い立ちや周りの環境などを
絡めつつ、現代の日本の何が問題なのかをあぶり出して
いる本です。
 
 
…って、そんなもんタイトル見ただけで分かるかー!!!!
ちなみに筆者の水無田気流(みなした きりう)さんは
詩人です。やっぱりね、ってな感じです。
本文を読まないと何が何やら分からないタイトルを付け
てしまうセンスはビジネスマンでは有り得ないし、小説
家でももうちょっと分かりやすいタイトルを付けると思
います。たぶん。
サブタイトルに「デフレ世代の憂鬱と希望」と付けたの
は、たぶん編集者の人なんでしょうね。
肝心の本の内容はというと、現在の日本のグダグダぶり
が地味にユーモラスな口調で分析されている良い本です。
買いましょう。
・黒山もこもこ、抜けたら荒野(水無田気流/光文社)
 
 
なお、普通に本屋で見掛けただけなら買うどころか、手
に取って見る事すらなかったと断言できます。
それなのになんで買って読んで絶賛して推薦しているの
かといえば、「404 Blog Not Found」という日本有数の
書評ブログで絶賛されていたからです。
希望は、ユーモア - 書評 - 黒山もこもこ、抜けたら荒野
実際、この本のタイトルで検索したら、

> 「404 Blog Not Found」で絶賛していたので試しに
> 買ってみたらやっぱり面白かった。

と書いているブログが結構ありました。
逆に言えば、私も含めてみなさん、上記ブログで紹介さ
れていなければ手に取る事はなかったと言っているよう
なものです。中身がいい本なだけにもったいない話です。
みなさまもホームページやメールなどに変なタイトルを
付けてしまって、興味を持ってもらいたい人にスルーさ
れてしまう事がないよう、くれぐれもご注意ください。
と、相変わらず自戒を込めて。
 
 
 
 
 
 
◆シンプルすぎる要約◆
中身がいくら良くてもタイトルでドン引きされたのでは
売れるものも売れなくなってしまいます。

2008年2月4日広告・宣伝について

Posted by 新谷貴司