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Googleが文章を読んで理解できるPaLMアルゴリズムを開発

Googleが次世代のAIを目指すために開発したPaLMアルゴリズム。その文章読解力は?簡単な文章題から常識的な推測、ジョークの解説まで問題を解き、解答を出してくれるすごいAIです。さらに、Googleの現在のAIと比べても遥かに優れています。PaLMアルゴリズムの力を体験してみませんか?

Googleが、現在の人工知能(AI)よりもはるかに優れたAIを作るためのアルゴリズムを発表しました。

通常のAIは、1種類のスキルを身に付けます。

これに対してPaLMアルゴリズムを使ったAIは、問題の学習方法を身に付けているので、何種類ものスキルを覚えられます。

その結果、次のようなことができるようになりました。

  • 簡単な算数の文章題を解く
  • 状況の説明をされて次の行動を推測する
  • ジョークの解説をする
  • 状況の説明文を読んで質問に答える

PaLMアルゴリズムでの文章読解力は?

この記事には、5つの問題と新AIが出した答えが載っています。

どんな問題が出て、どんな答えを出したのか和訳してみます。

 

簡単な文章題

ロジャーはテニスボールを5つ持っています。
テニスボールの缶を2つ買いました。
缶にはそれぞれ3つのボールが入っています。
今、ロジャーはテニスボールを何個持っているでしょうか?

・回答:答えは11個

 

常識的な推測

ショーンは急いで帰宅しています。
次の信号が黄色に変わりました。
ショーンは何をしたでしょうか?

a.手間取った
b.グズグズした
c.ゆっくり進んだ
d.海
e.速度を落とした

・回答:答えはeの「速度を落とした」

※ちなみに、黄信号で交差点に進入するのは違法なので、cは間違いです。

 

ジョークの解説

4月6日に家族で実家に行く予定でした。
母が「6日の晩にお父さんが詩の朗読をしてくれるそうよ」と言うので、私だけ翌日の7日に実家に向かっています。

・解説:
母親は、父親の詩の朗読会に家族を参加させようとしていました。
しかし話し手は詩を聞きたくないので、実家に帰るのを朗読会の翌日に変更したのです。

 

推測を重ねた問題その1

グイドは、パイソン言語でプログラムを書いています。
ところが、可変スコープのことがどうしても分からないので、プログラマー向けのQ&Aサイトで検索してみました。
この文に出てくるグイドが、実はグイド・ヴァンロッサムだったということが有り得るでしょうか?

・回答:
グイド・ヴァンロッサムはパイソン言語の産みの親なので、Q&Aサイトで可変スコープについて調べる必要はないでしょう。
ですので、答えは「いいえ」です。

 

推測を重ねた問題その2

ジェニファーが窓をのぞき込むと、窓の下に素敵な雲が見えました。
それからシートベルトを外してトイレに向かいます。
ジェニファーは時速500km以上で移動しているでしょうか?

・回答:
普通の旅客機が飛ぶ速度は時速500kmほど。
また、旅客機は雲の上を飛ぶので、ジェニファーは飛行機に乗っていると考えられます。
ですので、答えは「はい」です。

※ただし時速500kmで飛ぶのはセスナ機で、ジェット機は時速900kmほどです。

 

5つの文章を読むと、このAIが

「黄信号の手前ではどうすべきか?」
「グイド・ヴァンロッサムって誰?」
「飛行機ってどれくらいの速度で飛ぶの?」

などの知識があるのはもちろん、

「文章題を読んで計算式を立てる」
「6日に行くはずが7日に行ってるのはなぜ?」
「自分が作った言語についての疑問をQ&Aサイトで質問するか?」

など、文章の意味をきちんと理解・解釈できています。

ここまで賢くなれば、かなり雑な検索文で検索しても、適切な検索結果を返してくれそうです。

 

PaLMアルゴリズム導入にはまだ課題が

個人的には今すぐにでも導入してほしいところですが、実用化には障害があります。

先の記事によると、新AIが数回の学習で通常のAI並みに機械学習ができるのがPaLMアルゴリズムです。

「学習が早い」ということは、変な学習もあっという間にしてしまいかねません。

実際、これまでにAIが機械学習で問題のある学習をしてしまった事例がいくつかあります。

たとえば2015年、GoogleフォトでAIが誤った機械学習をした結果、黒人の写真に「ゴリラ」タグを付けたことがありました。

2016年には、Microsoftが開発した人工知能がTwitterで差別的な発言を学習してしまった事例もあります。

Googleとしては、新しいAIを導入して偏見や差別を広めるような真似をするわけにはいきません。

AIがおかしなことを学習して検索結果に反映させることのないよう、対策を考えているのでしょう。

Google検索の利用者としては、適切な対策をほどこして、なるべく早くPaLMアルゴリズムを導入してほしいものです。

検索でより良い答えが出てくると仕事の生産性も上がりますし、仕事と関係なしでもありがたいですから。

 

今のGoogleは文章を理解できていないの?

ところで、Google検索はPaLMアルゴリズムが導入されていない現在でも

  • ページに書いてある内容を理解して
  • 検索する人の意図を推測して
  • なるべく正しい内容を
  • 1クリックか、できれば0クリックで

届けようとしています。

このようなGoogleの方針に沿って、自社ホームページの記事を検索上位に出すには、

  • お客様になりそうな人の問題を解決する方法を
  • 詳しく、しかも分かりやすく
  • 文章に限らず、図表や動画、音声なども利用して

紹介することです。

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2022年4月9日AI(人工知能),検索エンジン対策(SEO/SEM)

Posted by 新谷貴司