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政治家の世襲を皮肉る前にあんたは何をしてきたの?

シャッター通り商店街の店主が政治家に頼るのはどうなのか?文句を垂れても意味がない。自分で最善を採るべきだ。

日曜日(2009年5月24日)の京都新聞・読者投稿欄にこ
んな投稿が載ってました。

> シャッター通り商店街
> 私たちも世襲できる政治をお願いします(店主一同)
> 世襲議員殿

これを投稿したのが、はたして本当にシャッター通り商
店街の店主さんなのかどうか私には分かりません。新聞
の投稿欄の常連と言えば「学生・主婦・年金生活者」と
相場は決まっていますから。
しかし、あんまり想像したくはありませんが、もし「閑
古鳥が鳴いているシャッター通り商店街の店主本人」が
投稿したのだとしたら、
「お前は政府に頼るしか能がないんか!」
と突っ込みたくなります。
 
 
これまで最善の政治がなされてきたとは私も思いません
が、だからといって
「政治家が悪い、官僚が悪い、アメリカの外圧が…」
とか文句を垂れていてもしょうがないのです。
社会運動を起こせば、いつかは変えられるかもしれませ
ん。一人一人が政治に対して主体性を持ち、責任を負う
というのが民主主義の根幹ですから。
でも、それで良い方向に変わるのには時間がかかります。
下手すりゃ変わらない可能性だって大いにあるのです。
当てになるのかどうか分からない政府が方針変更をして
くれるのを待つよりは(もしくは待ちながら)、自分で
今できる最善の策を採る方がよっぽど確実です。
 
 
戦後の高度成長期あたりからスーパーマーケットが増え
てきて以来、駅前商店街が寂れてきたというのは良く聞
く話です。
しかし、商店街(というか個人商店)が没落し始めたの
はもっと前からです。「私の小売商道」という新宿中村
屋の創業者・相馬愛蔵氏が昭和初期に書いた本にすでに
「個人商店の衰退ぶり」が書かれています。
ただし、戦前ですからスーパーマーケットやロードサイ
ド店などはまだありません。代わりに「三越などの百貨
店」が我が世の春を謳歌していたようです。こういった
細かい違いを無視すれば、この本は「まるで現在の事を
書いたかのよう」です。
※その百貨店はもはや絶滅危惧種になってきていますが。
読んでみたいという方は下記ページからお申し込みくだ
さい。お代はいただきません。
・復刻版・私の小賣商道(その1)
・復刻版・私の小賣商道(その2)
 
 
「私の小売商道」から80年間、多くの個人商店はちっと
も進歩してないみたいです。戦後も「補助金をいかにむ
しり取るか」にばかり血道を注いだ挙げ句にシャッター
通り商店街どころか「もはや商店街ですらない」ただの
通りになってしまった元商店街も全国に山ほどあるんで
はないですか?
商売人なら商売の事を最優先に考えましょうよ。
 
 
 
 
 
 
◆シンプルすぎる要約◆
得てして文句が多い人ほど勉強と努力が足りていないも
のです。他人に文句を言いたくなった時にはこの事を思
い出してみてください。
…と自戒を込めて。

2009年5月28日商売の考え方

Posted by 新谷貴司