今の今まで全く動かなかった缶コーヒーが飛ぶように売れた理由
学校の文化祭での売れ行きから、商品の客層への合わせ方と理想状態の実現方法を考えるお話。
先週末は、浮き世の義理で息子が通う学校の文化祭に駆り出されて、2日間、PTAの出店でコーラやお茶などを売っておりました。
学校の文化祭だけあって学生さんが多く、コーラやファンタなどがよく売れておりました。
また、お昼時には食事のお供にお茶やお水がよく売れました。
小さいお子さんに人気だったのが「Qoo」というジュース。
暑いこともあって、次から次へと倉庫から缶やペットボトルの24本入りケースを補充しております。
...あれ、コーヒー売れてないよ?
1日に少なくとも2回はコーヒーを飲んでいる私には、まったくと言って良いほど缶コーヒーが売れない理由が理解できません。
要は「缶コーヒーを買う層」が文化祭には来てないのでしょうか。
※教訓その1:
客層に合わない商品はがんばっても売れない。
昼過ぎになって、イオン飲料・ファンタ・茶・水と、山盛りあったはずの在庫が次々と無くなっていきます。
しかし、缶コーヒーだけは全く売れないので、たった3ケースの在庫は減る気配も見えません。
そうこうしているうちに、ついに倉庫内の在庫が
コーラとコーヒーだけ
になりました。
さすがに売るものが無くなったら「コーヒーは売れないし」とか言っている場合ではありません。投入。
ついに缶コーヒーも売れ始めました。
だって、他に買うものありませんから!
かくして、文化祭終了の直前にめでたく完売しました!
ありがとうございます。ありがとうございます!
...と、ここまで読まれておかしいと思いませんでしたか?
「他に買うものがないなら何も買わなければいいじゃないか」
はい、実はここの文化祭は金券制でして、あらかじめ500円単位で金券を買っておいて、出店ではそれを使うという仕組みなのです。
余った金券の払い戻しなどありません。
文化祭が終われば金券を使う機会はありません。
その場で何かを買って使い切るか、タダの紙切れにするか、どちらか好きな方を選ぶ必要があります。
しかも、いい天気で人手が多かったせいか、あちこちの出店が
「売切御礼」
「完売御礼」
になっていました。
要するに、金券を持っている人は「缶ジュースでも買って持って帰る」くらいしか金券の使い道がなくなってしまっていたのです。
まるで「かつての海の家」みたいに、売るものさえあれば、勝手に行列ができて、普段なら買わないものも買ってくれる理想状態。
自分の仕事でもこの理想状態を実現したいものです!
...どうやったら実現できるのか(その糸口が掴めるのか)が、目の前に大きく立ちはだかっているのですが、試しに考えてみても面白いかと思います。
◆シンプルすぎる要約◆
※ただし、21世紀の「海の家」はこんな感じです。
理想状態は長く続かないようですので、あらかじめご注意を。