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短気は損気、過大な期待を抱くのは過大な失望の元

整体院の先生が、患者さんの指導を守って改善するタイプや通うことで維持するタイプ、諦めてしまうタイプについて話しています。先生は1番のタイプを増やすことにこだわりを持ってがんばっているそうですが、2番や3番の方にも1番になってほしいと迫ってしまうことがあるそうです。努力が報われるまで時間がかかることやじっくりと向き合うことの大切さについて考えています。

ある整体院の先生からこんなメールをいただきました。

当院にいらっしゃる方は色々な方がいますが、大体以下の3タイプにわかれます。

1.指導を守って早く改善して、その後は自分で維持タイプ
2.指導は守らないけれど、通うことで維持するタイプ
3.指導は聞かないし、数回通って諦めるタイプ

指導というのは、「寝具、姿勢、栄養(サプリ)、運動(体操)」を改善のために正しく行っていただくことです。

これまで5年間、1番のタイプを増やそうとがんばってきました。

(豪快に中略)

私はどうしても「こだわり」があって、2番や3番の方にも「1番になってほしい」と迫る傾向があります。
3番の方に1番を迫って怒らせてしまうことも、年に数回あります。

そして私はこんな返信をいたしました。

(前略)

>考えてみれば当たり前のことなのですが、私はどうし
>ても「こだわり」があって、2番や3番の方にも「1
>番になってほしい」と迫る傾向があります。

3番の人はしょうがないとしても、2番の人は何とかサポートしたいと私は思います。1番に引き摺り上げることができればいいですが、それは期待しない方が良いのかもしれません。

植物を早く大きく伸ばそうと思って芽を引っ張ったら、あれ?抜けちゃった、みたいな事をしてしまわないように。

今は知りませんが、80~90年代の少年ジャンプは「努力・友情・勝利」がパターンでした。しかも努力は必ず報われる上に、報われるのがえらく早い。

しかし、現実の世界では努力が報われるとは限りませんし、まして努力がすぐに実を結ぶなんて事を期待してはいけないのではないでしょうか。

たとえば「見当違いの努力」をしていたら、思った結果など出る訳がありません。大阪から東京に行くのに博多に向かって歩き出すようなものです。

この場合は、自分の努力は本当に意味があるのかどうかから問い直さないといけません。

あるいは、努力と成果を書いたグラフが右上がりの一直線になると勘違いしている人も少なくなさそうです。

実際には上りの階段みたいに「全然上を向かない停滞期」がしばらく続いて、ある日突然「真上に跳ね上がる時」がやってきて、そこからまた停滞期がしばらく続く、という方が一般的です。

お客様などへの働きかけなんかは、こっちを念頭に置くべきだと思います。一度や二度で諦めず、しぶとく何度も手を替え品を変えアプローチを地道に続けると、ある日突然、何かの加減でその気になってくれるものです。

※だから私も頻繁にメルマガを出しているのです。

たまにすぐ動いてくれる人もいますが、そういう人は例外だと思っておくくらいでちょうど良いです。

また、お湯を注いで5分待つタイプのカップラーメンを3分で開けて食べて「このラーメン固すぎ」と文句を言うような事もままあります。

「いや、フタにちゃんと5分って書いてあるでしょ」

どんなに努力しても、田植えをした次の日に稲刈りはできません。リンゴの苗木を植えた次の年にリンゴを収穫するのも無理です。

実を結ぶまでコツコツ努力をしながら待つしかないという事だって世の中には少なくはありません。

短気を起こしちゃいけません。呑気さも必要です。

◆シンプルすぎる要約◆
…と自戒を込めて。イラチな自分がいや。

2009年3月6日商売の考え方

Posted by 新谷貴司