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●「他人の善意」をせせら笑って騙し取る奴がいます!

赤ちゃんを救う会」というホームページが怪しさで問題になり、消滅した件。寄付する前にしっかり吟味しましょう。

2年ほど前から「難病の赤ちゃんにアメリカで臓器移植
を受けさせるために寄付してください」というホームペ
ージがあちこちに出て来ています。
あどけない赤ちゃんの笑顔の写真をホームページに載せ
て、こんなかわいい子が余命いくばくもないんです、と
言われれば、寄付もしたくなります。
で、「●●ちゃんを救う会」があっちこっちに林立しま
した。無事に手術できた子供もいれば、手術が間に合わ
ずに亡くなった子供もいます。
そして最近になってまた一つ「おさむちゃんを救う会」
というホームページが出来ました。
ところが、ここのホームページがあまりにも怪しすぎる
ということで、あちこち(主に2ちゃんねるですが)で
問題になりました。いわく、
・赤ちゃんの写真が他人の子育て日記からのパクり。
・発症から入院までの経緯がよその「救う会」のコピペ。
・「手術などに必要な額」と「募金の目標額」が同額。
 (自腹はびた一文切らないつもりか?)
・両親のアメリカ滞在費が1,000万円。
・アメリカへの渡航費が3,500万円。
・誤字脱字や言葉の使い間違いが多すぎ。
これはもう間違いなく「死ぬ死ぬ詐欺」だろうというこ
とで大ごとになるかと思ったら、10月9日の午後3時ごろ、
公式サイトが消滅しました。
おさむちゃんを救う会(消滅中)
これで「おさむちゃんを救う会」に寄付金を騙し取られ
る人が出る心配はなくなりました。とりあえずメデタシ
メデタシです。
今回は主催者がバカだったので詐欺がばれました。でも、
もっと巧妙にやられたら常人には気付けません。そもそ
も今までの「●●ちゃんを救う会」にも、お金の使い道
なんかで怪しい話はてんこ盛りですから。
たとえば、去年の1月ごろに「ななみちゃんを救う会」
というホームページが出来て、そこには
>「2月末に生きている可能性は1%以下!」
と書いてありました。
この時はもうメルマガでもブログでもミクシィ日記でも
「ななみちゃん、ななみちゃん」とチェーンメール状態
になりました。
恥ずかしながら私もうっかり加担した一人です。
ところが結局「もっと大きくなってから腎移植を受ける」
ことになったそうです。上記の2月末というのは、一体
「何年後の」2月末だったのでしょう?
この種の怪しげな話については、「死ぬ死ぬ詐欺」で検
索するといくつも出てきます。
ホントにわが子を助けたいのなら、そのことに専念すべ
きであって、ついでに車や家を買い換えようだとか、
「もらったお金は俺のもの、どう使おうと勝手だろ」
みたいな態度はたいへん醜いです。
そもそも、面識のない赤の他人を救うために寄付をする
なら、同じ金額でより多くの子供を助けられる方が良い
のではないかという気もします。
(この辺は人それぞれ意見や見解はあるかと思いますが)
◆シンプルすぎる要約◆
困っている人を助けるために寄付をする気持ちは美しい
ですが、そのお金がどう使われるかは別問題です。詐欺
師や犯罪集団の資金源にされないよう吟味しましょう。

2007年10月10日ネットのルール・常識

Posted by 新谷貴司