地元密着なびメールマガジンはこちら

来てほしい方に来店してもらうための施策

1500万円の退職金を元手に居酒屋経営。1年で破綻したワケは『客の意識の低さ』」と題された記事が話題になっています。開業失敗の王道を突き進んだ内容で、営業方針の見直しやお客様へのアプローチ方法について考えさせられます。お客様をバカにするのではなく、興味を持ってもらう工夫や情報発信の重要性について解説されています。

「来てほしいお客様はこういう方なのに、実際に来られるのは全然違うタイプの方だ」

という悩みがある方はおられるでしょうか?

そんな方に役立ちそうな記事が、Twitterで話題になっていました。

前回のゲンロン戦記に劣らず、この記事も開業失敗の王道を突き進んだ内容です。

  • 会社時代の成功を過大評価
  • 開業時に資金を使いすぎ
  • 来てほしい客層と現実の落差
  • 売りたい物への過度の思い入れ
  • 現に売れてる物への蔑視
  • お客様をバカにしすぎ

特に気になったのが、タイトルにもある「客の意識の低さ」という考え方です。

故郷から取り寄せた珍しい食材を使ったこだわりの料理は見向きもされず、フライドポテトや焼き鳥のようなありふれたメニューばかり注文が入る現実にもうんざりでしたよ

こだわりの料理をみんなに食べてほしいという気持ちは、よく分かります。

しかし自分でフライドポテトや焼き鳥をメニューに載せておきながら、注文するお客様にうんざりするのは納得いきません。

 

調べた限りでは、フライドポテトや焼き鳥はこだわりの料理よりも原価率が低いので、好んで注文してくれる方は、経営面で言えばありがたいお客様です。

売上と利益に貢献してくれているお客様を見下しながら商売を続けるのは、精神衛生にも良くありません。

せっかくご縁があってお店に来て飲食してくれているお客様です。

今回はフライドポテトや焼き鳥しか食べていなくても、次または次の次には別の料理を食べてもらえるよう布石を打つ算段が必要でしょう。

 

まず、食べログやGoogleマイビジネスなどのクチコミサイト、自店ホームページやSNSなどに特徴的なメニューを掲載しましょう。

そうすれば、このお店の「こだわりの料理」に興味がある人が来る確率が上がります。

 

店頭に「本日のメニュー」が見られるように掲示しているお店も少なくありません。

メニューと一緒に「こだわりの料理」の一つの写真と説明を載せておくのも一案です。

お店を物色している人が興味を持ってくれるかもしれません。

 

このお店の場合は居酒屋ですので、食べてほしい料理を「お通し・突き出し」として、簡単に説明しながら出す手もありましょう。

実際に食べたお客様の何人かが、

「ふーん、こんなメニューがあるのか」
「…あ、おいしい。次は頼んでみよう」

となってもらえれば御の字です。

 

「お客様を教育する」というと大仰ですが、こちらが知っていてお客様が知らない事は、色々とあります。

というより、基本的には「貴店のことも、貴店の商品・サービスも何も知らない」と考えていただく方が良いです。

そんな、何も知らない方に貴店のことを知っていただくためには、

  • 貴店は近隣の同業者とどこが違うのか
  • 主な商品やサービス(特長や金額など)
  • 自分はどんな人なのか(経歴や得意分野)

などを、あらかじめホームページや各種クチコミサイトに載せておきましょう。

 

自社ホームページには、いくらでも載せたい事柄を載せられます。ご自身のこだわりやウンチクを思う存分載せておいてください。

クチコミサイトも、最近は載せられる情報の種類が増えてきています。

ネット上にあるすべてのクチコミサイトに情報を載せて回るわけにはいきませんが、主だったところには掲載してください。

  • Googleマイビジネス
  • Yahoo!プレイス
  • iOSのマップアプリ
  • エキテン

当会では、これらのクチコミサイトをうまく集客に活用するためのノウハウを用意しております。ぜひご検討ください。

 

先に書いたように、来てほしいお客様に来ていただくことと、今来られているお客様に「特にオススメしたい商品・サービス」をご利用いただくことは両方重要です。

あまりガツガツ勧めると、かえって悪印象を持たれてしまいます。

まずはサラリと紹介して、興味を持っておられそうでしたら詳しく説明をするのが良いでしょう。

あまり興味を示されない場合には、チラシやパンフレットを渡して、後で読んでもらってください。

くれぐれも焦りは禁物です。今すぐは興味を示さなくても、半年後に
「前に勧めてくれたサービスをお願いします」
となることは珍しくありません。

お客様とのご縁をつなぎながら、お声がかかるのを気長にお待ちください。

2021年9月23日ホームページ,接客

Posted by 新谷貴司