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お客様に何かをお願いや指示をする時には、多少あやふやでも、何かしら理由を用意しましょう。
その方が、お願いや指示を聞き入れてもらいやすくなるという実験結果があります。

▼いったいどんな実験をしたのか?
コピーを取るために何人かがコピー機に並んでいるところにある人がやってきて、列の先頭に割り込もうとしました。
ただし、声のかけ方を3種類に変えて、それぞれ何パーセントの人が割り込みを許してくれるかを調べています。
1.理由なしでお願いする
「先にコピーを5枚取らせてください」
2.まともな理由を話してお願いする
「急いでいるので、先にコピーを5枚取らせてください」
3.意味不明な理由を話してお願いする
「コピーを取りたいので、先にコピーを5枚取らせてください」
この3種類のお願いで、それぞれどの位の人が割り込みを許してくれたのか?
まず「理由なしでお願い」の場合は60%の人が譲ってくれました。これが「まともな理由付きのお願い」になると実に94%の方が譲ってくれます。
そして「意味不明な理由付きのお願い」だと93%! まともな理由をつけた場合と変わりません。

▼意味不明な理由でも受け入れられた理由は?
そもそも、人は他人の話をちゃんとは聞いていません。
ですので、お願いしてきた人が「〇〇なので」と言ったのが耳に入ったあたりで、ようやく「何か理由があるらしい」と判断します。
そして「先にコピーを5枚取らせてください」という言葉が聞こえてきたところで、理由の吟味もせずに
「何か理由があるみたいだし、まあいいか」
となるようです。
これは「カチッサー効果」と呼ばれるものです。

テープレコーダーのスイッチをカチッと入れると、スピーカーからサーっと音がなるように、何かしら理由を付けられるとしょうもない理由でも自動的に反応してしまうという効果です。
※カチッサー効果はカチッサーさんが発見したとかではなく、擬音語から作った日本語なのですね。英語だとそっけなく「Automaticity(自動性)」と呼ばれます。
▼カチッサー効果はどんな場合でも働くのか?
「どんな場合でも、いい加減な理由が通るのか?」を試すために、コピーの枚数を20枚に増やして実験してみると、これまた興味深い結果が出ています。
「理由なしでお願い」の場合は、譲ってくれた方は24%と、半分以下に減ってしまいました。
「まともな理由付きのお願い」では、譲ってくれた方は42%と、理由なしの場合の倍近くになります。
そして「意味不明な理由付きのお願い」の方は…24%! 意味不明な理由を付けて聞き入れてもらえた割合は、理由なしの時と同じになってしまいました。
▼コピーの枚数が5枚から20枚になって、何が変わったのか?

コピーする枚数が5枚くらいなら
「何か理由があるみたいだし、まあいいか」
と安請け合いできたのでしょう。
しかし、20枚となるとコピーに時間がかかります。
「まあいいか」と気軽にOKできるレベルではないため、真面目に理由を吟味する気になったのでしょう。
つまり、カチッサー効果より前に「いやちょっと待てよ?」と理性が働いたのです。
▼結局、お願いや支持をする際にはどうすれば良いのか?
お願いや指示をする理由は、できる限り説明すべきです。
たとえしょうもない理由でも、意味不明な理由でも、何も説明しないよりはマシです。
ただ、相手の負担やデメリットが大きいと、自動的には反応してもらえないので、ある程度はまともに説明することをおススメいたします。
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