妻が買ってきた「大阪弁の詰め合わせ(わかぎゑふ/講談社文庫)」を
勝手に読んでいるとこんなエピソードが載っていました。
「ここがヘンだよ日本人」という番組で大阪をテーマにした回が
あって、以下はその時の外国人対大阪人の一幕です。
> 「私は岐阜で飲食店を開いてるんですが、大阪人が来て飲んで帰る
> ときに、少しまけて三〇〇〇円にしてあげた。ところが、その
> 値段に文句を言ったんです。大阪人はケチすぎる」と、外国人が
> 言ったときだった。
>
> 大阪のホストが立ち上がって、「なにを言うてるねん。わしの店
> なんか座っただけで七万円やで」と言い放った。
>
> 「そやけど、文句なんか言われたことないわ。なんでか教えたろうか、
> 七万以上のサービスしてるからや。一〇万出してもええわ、そう
> 思わせたら七万は安いんや。お前のとこは三〇〇〇円でも高いと
> 思われたっちゅうこととちゃうか?」
その瞬間、会場にいた大阪人は全員立ち上がって拍手喝采だった
そうです。私がその場に居合わせても拍手喝采したと思います。
この飲食店の店長からすれば、
「3,200円(たとえば)のところを3,000円にまけてやった」
と思っていても、客の側からすれば
「はぁ、これで3,000円も取るのか? ボッタクリやろ!」
と評価されてしまったわけです。
この店主のように「安くしてやれば満足するだろう」と思う人は、
特にこのご時世では多いですが、そう単純には行きません。
今までと同じ商品・サービスのレベルを保ったままで値下げを
したら、当然ですが値下げした分だけ利益が減ります。それでは
困るので、商品・サービスの質を落としてしまいがちです。
「安くしてるんだから、ちょっとくらい質を落としてもいいだろう」
この悪魔のささやきについつい乗って商品・サービスの質を
落としたが最後、「なんだ、ここは安かろう悪かろうか」と新規の
方には思われますし、常連さんには「ここもレベルが落ちたな」と
見限られてしまいます。
そうなったら、来店するのは「安いものが好きな人」だけになって
しまいます。そしてそういう人は、もっと安い店があればそちらに
流れます。別にあなたのお店に思い入れなど全くないのですから。
自分自身で「安かろう悪かろう」の店にしてしまっておいて、
それで文句を言われたら「こいつらはケチくさい」と逆ギレする
というのは実にみっともないです。
・自分で集めておいて「ウェブはバカと暇人のもの」と嘆くのか?
高い値段を取るなら、それに見合う以上の値打ちを提供しましょう。
そしてその値打ちをお客さんに実感していただきましょう。
…それがまた難しいから困るんですが。
◆シンプルすぎる要約◆
ちなみにこの時の〆は
「大阪は日本じゃないということで、それでいいですね」
だったそうな。
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