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●ものは言いよう、「印象操作」は案外簡単なようです

通り魔事件における容疑者の趣味や行動が報じられた記事。マンガやゲームの数だけでなく、行動もコンビニでの偶然の出会いやゲームでの負けに対する不機嫌な態度など、どれも普通のこと。しかし、見出しや報道の仕方で読者に誤解が生まれる可能性もあることに注意が必要だ。

3月半ばに起こった通り魔事件の記事がここにあります。
ゲーム好き、家族と会話なく 8人殺傷の金川容疑者
上記の記事をざっと読むと
「凶行を犯すような奴は元々おかしい奴なんだ」
と思えてしまいますが、本当にそうなんでしょうか?
※念のために書きますが容疑者を弁護する気はゼロです。
 
 
たとえば、
> 部屋には100冊余りの漫画本やゲームが並んでいたと
> いう。また、近所の人がゲームセンターで遊ぶ姿をみか
> けていた。
…をい、たったの100冊かよ。
うちなんて息子のマンガだけでも、100冊越えますけど。
・名探偵コナン:60冊+映画版22冊
・ドラゴンボール:20冊(現在収集中)
・ドラえもん(映画版):10冊
これに私のマンガと妻のマンガを足せば、余裕で200冊
越えます。だいたい、ゴルゴ13とかこち亀を集めてたら、
ほか何にもなしでも余裕で100冊越えるではないか。
マンガ本が多いという印象を与えたいなら、せめて千冊
くらいは謳ってくれないと困ります。
それに、「ゲーセンで遊ぶ姿を見かけた」って。
いいじゃないか、ゲーセンで遊ぶくらい。
 
 
> 一緒に格闘技ゲームをしていて、続けて三回負けると
> 突然、不機嫌になった
気合を入れて対戦ゲームをやっていて3連敗もすれば、
ふつう機嫌も悪くなるだろうに。
 
 
> 男性は半年前、土浦市内のコンビニで店員をしている
> 金川容疑者に偶然会ったが「こんにちは」とあいさつ
> を交わしただけだった。
昔の知り合いに出会ったら、どうでもいい相手だろうと
懐かしそうに話し込まないといけないそうです。
 
 
冷静に読むと別にそうおかしい事でもないのに、それら
しく並べ立てると、何だか「こいつは確かにおかしい」
と思えてきます。
あるいは、記事の見出しには
「ゲーム好き、家族と会話なく」
「8人殺傷の金川容疑者」
と並べて書いているだけですが、読む側は勝手に頭の中
でこの2つに因果関係があると思い込んでしまいます。
 
 
こういう記事は、もちろん「勝手に誤解してくれる事」
を期待して書いています。そんな記事を読まされる方は
たまったものじゃありませんが。
しかし、マスコミでも文筆業でもない私たちの場合、そ
の気もないのに誤解されるような、というか、誤解させ
てしまうような書き方をしてしまう事も有り得ます。
単に並べて書いただけのつもりが、何か関係があるかの
ように思い込まれてしまってはまずいです。
くれぐれもご注意ください。
 
 
 
 
 
 
◆シンプルすぎる要約◆
うかつに印象操作をやると信用なくします。