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これって○○のゲームなの?知らなかった

「ニンジャスレイヤー」という人気作品のゲームのタイトルに「NINJASLAYER」が入ってなかったせいで販売機会をみすみす逃していた。商品サービスのネーミングを決めるには何が重要か?

ゲームのタイトル案が2つ並んでいるとします。どちらの方が見込み客にアピールしそうでしょうか?

  1.  AREA 4643
  2. NINJASLAYER : AREA 4643

 

2022年8月14日に、ゲームの最速クリアを競うイベント「RTA in Japan」が行なわれました。

その大会に「AREA 4643」というシューティングゲームで挑むプレーヤーが一人。

そのプレーヤー、フラパンさんがプレイをしながら解説までしていると、大盛り上がりのコメント欄にこんなコメントが。

「ニンジャスレイヤーのゲームだと知らなかった」
「なんで教えてくれないの」

※ニンジャスレイヤー(長いので以後は「忍殺」と表記):
Twitterで2010年7月から今に至るまで連載し続けている小説。
アメリカ人2人の原作を、ほんやくチームが翻訳・出版・各種展開などしている(※原作者が実在するのかどうかは不明)。
単行本21巻、コミック3種類、アニメ、各社との様々なコラボ、ファン向けの有料サービス、外国語への翻訳など、積極的に展開している。

忍殺のTwitterアカウントをフォローして、本編やヨタ話、各種告知を読んでいるファンなら、2018年にシューティングゲームが出たことは知っています。

しかし、どんな界隈でも重度のファンよりも、ライトなファンやちょっと知っているくらいの人の方が多いものです。

実際「AREA 4643」というタイトルを目にしただけの人が、忍殺のゲームだと気付かなくても不思議ではありません。

 

3日後の8月17日、忍殺公式アカウントにこんなツイートが。

14日の夜に「知らなかった」という声が出て、丸3日もたたないうちのタイトル変更。

ゲームの販売ページを見ると、確かにタイトルが変わってます。

「機を見るに敏」とは、こういう事を言うのでしょう。
(でも「誰もニンジャスレイヤーのゲームだと気づいていなかった」は大げさすぎ)

 

ただし、「NINJASLAYER : AREA4643」にタイトルを変更した効果が見えるのは当分先だと考えられます。

ここまで書いたRiJでのプレイやタイトル変更の顛末がネットニュースで色々取り上げられた事で、前の週と比べて「約4643%」売上が上がったようですので。

商品やサービスの名前を変えただけで大きく話題になった今回の事例は、例外中の例外です。

たいていの場合は、ホームページやSNSアカウントのアクセス数がいきなり増えたりはしません。

ですので、ホームページやSNS、店頭の看板などで新商品・サービス名を見かけた人が反応する度合いがどう変わるかで、新しい名前が売上アップにつながっているかどうかが判断できます。

 

「いい商品・サービスなのに、ちっとも反応がない」

という場合、どういう商品・サービスなのかが伝わらないネーミングで損をしている恐れがあります。

そして、商品名を自分や社内だけで考えると、「これは当たり前だから省略してもいいな」となってしまいがちです。

忍殺のほんやくチームの活動を長年見ていますが、ファンコミュニティー運営も各種サービス展開もすさまじい技量を持っています。

そのほんやくチームでも、「AREA 4643」というタイトルに「ニンジャスレイヤー」を付け損ねてしまったのです。

私たち一般人は、商品名などが伝わりやすいかどうかを部外者に尋ねてみるのが安全確実でしょう。

  • この商品やサービスの名前はわかりやすいだろうか?
  • ホームページの内容はわかりやすいだろうか?

などのご質問がございましたら、このメルマガへの返信や、下記フォーム・LINE公式アカウントからお寄せください。

内容に応じてメールでのサポートを承ります。

2022年8月26日商売の考え方

Posted by 新谷貴司