地元密着なびメールマガジンはこちら

●自分の生殺与奪権を他人に差し出していませんか?

自分自身の力で何とかしようとする姿勢を持つことが大切です。

静岡県のH先生から次のようなメールをいただきました。
 
 

> 私の所属するカイロプラクティック団体では、背骨の矯
> 正用布団、各種サプリメント、基礎化粧品などの物販も
> 行っています。もちろん、儲けるためではなく、健康維
> 持・増進のための品です。
>
> つい先週までは、それらの物販について、販売方法は自
> 由だったため、多くのメンバーがホームページで販売を
> 行っていました。中には、それだけで十分に生活できる
> だけ売上げがあったメンバーも多くいたようです。
>
> ところが・・・、
>
> 一部のメンバーが、明らかに薬事法に違反するような販
> 売をしてしまったために、数日前に突然、
> 「本日から、ホームページでの物販及び、ホームページ
> での商品の名前の表示も一切禁止する」
> という通達がなされ、丁度昨日からメンバーのサイトが
> 次々と「準備中」等になってしまいました。
>
> 私の所属する団体の登録メンバーは3万人以上いますの
> で、その中の5%がホームページでの物販をしていたと
> 考えても、1500人が急にその日のうちに「店を閉めろ」
> と言われたわけで、とんでもない話です。
>
> 幸い私はホームページでの物販はしていませんでしたの
> で、特別な被害はありませんでしたが、かなり投資して
> 運営し、売上げが伸びていたところは目の前が真っ暗に
> なっていることでしょう。
>
> 私のところも今後いつか、
> 「施術についてはホームページで集客してはならない」
> なんてことになったら大変ですので、そういうこともあ
> りえると想定して、色々と準備しておく必要があるのか
> なと考えさせられました。

 
 
この例では話が唐突すぎる上に言い分がひどすぎるので、
加盟している施術院が集まって訴訟を起こせばたぶん勝
てます。損害賠償をむしり取るもよし、販売停止を差し
止めさせるもよし。
でもここで話題にしたいのは別のことです。
 
 
1つのものに収入源を依存しているというのは、実は
「生殺与奪権を他者に差し出している」のと同じ事です。
上記で例に挙がっている施術院は、そこの団体が卸す健
康グッズにおんぶにだっこだったから、いざ「販売禁止」
と言われると一気に地獄に落ちてしまうのです。
※私も前職のネットショップで地獄行きの経験があります。
 
 
あるいは、楽天市場に出店してガンガン売り上げている
とします。でも、楽天でいくらがんばっても顧客のメー
ルアドレスは手に入りません。だからネット通販で儲け
続けるためには楽天に居続けないといかんのです。
まかり間違って楽天が潰れてしまったり、楽天から放り
出されたりしたらお陀仏です。
 
 
さらにあるいは、会社勤めのサラリーマン。
99%以上のサラリーマンは、会社が潰れたり首になった
りしたら速攻で失業者です。腕一本で会社を渡り歩ける
人や今すぐ独立出来る人、別の収入があってあくせくす
る必要がない人は例外中の例外でしょう。
ここに挙げた3つの例では、それぞれ「所属している団
体」「楽天市場」「勤め先の会社」という他者に全面的
に依存しているのが問題だといえます。
他者もある程度は当てにしてもいいでしょうが、当てに
ならなくなった時には自分自身で何とか出来るようにし
ておくべきでしょう。
メールアドレスも含めて顧客リストは自分の手に握って
おくべきですし、扱う商品やサービス・媒体を選ぶ権利
も自分が持っておくべきです。会社が潰れても食ってい
けるように備えるのはこのご時世なら必要でしょう。
他人の都合でいきなりご臨終させられる事のないように、
お互い気を付けましょう。
 
 
 
 
 
 
◆シンプルすぎる要約◆
自分以外の何かに全面的に依存している状態だと、その
「何か」が当てにならなくなった時点で身動きが取れな
くなってしまいます。

2008年2月11日商売の考え方

Posted by 新谷貴司