


郡山城と城下を巡るイベントで立ち寄ったお店の一つが、ここ「本家菊屋 本店」でした。
見るからに年季の入った建物は、ご当主の解説によると安政の大地震(1853年)の翌年に建て直したものとのこと。
商家をあまり大きく見せない(大きいと偉そうに見えるので)ため、屋根が少し丸みを帯びていたり、かまどから出る煙を排出する排気口が屋根の上(右の方)にあったり。
店頭には縁台が並んでいて、お菓子を食べるお客さんがくつろげるようになっていますが、店じまいの時には縁台を畳むなどすると戸締まりが完了する仕組みになっています。

入り口の上に木の板が吊り下げてあり、留め具を外して下ろすと、破壊しない限り入り口が開けられなくなります。
こちらの一番の名物「御城之口餅(おしろのくちもち)」は、少し前にBS日テレ「磯田道史の歴史をゆく 豊臣家の真実2時間SP」で紹介されているのを見て興味津々でした。

で、イベント参加者は1人1個ずつ振る舞われたのですが、先に食べた娘が
「2つとも食べていい?」
「いや、それは困るな」
「おいしいから、もっとほしい」
「6個入りのを買って帰るからそれまで我慢して」
「じゃあ、そっちは3つで我慢するわ」
(6個入りを家族3人で分けるのに、なんで1人で3つ?)
と思いつつ、何とか私の取り分を死守して、御城之口餅をいただきます。
あらやだ、きな粉餅に使っていい表現とは思えないのですが、ツルリと食べられてしまいます。娘がもっとほしがるのも無理はありません。
そして、たぶんあればあるだけ食べられてしまいそう。これは危険です。
店頭にはほかにもカステラや羊羹、もなかなど色々なお菓子が並んでいるのですが、娘のこの様子を見る限り、他のお菓子に興味を持つのはいつのことやら。
御城之口餅が、豊臣秀吉をもてなすために考案されて400年超の歴史を持つのは伊達ではないようです。

コメントを残す